Lo Stadio Giapponese

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セリエの魅力は中堅にアリ!~中位を彩る"名脇役”たち~

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スクデット争い?そんなの関係ねぇ!

 

クリスティアーノ・ロナウドの王者ユヴェントス加入や、それを追うライバルたちの積極的な補強で例年以上に盛り上がりを見せている今季のセリエA。スクデット争いの行方は?チャンピオンズリーグ出場権を獲得するのはどこのクラブだ??などなど見どころは満載。

 

がしかし!!

 

何が言いたいかはタイトルの通り。当然強豪たちのせめぎ合いも面白いのだが、今回はセリエAをこれまで見てこなかったそこのアナタのために、大手メディアではあまり取り上げられない、中堅の雄たちを紹介しよう。スクデット争い?そんなの関係ねぇ!俺たちの戦いは「ヨーロッパリーグ出場権争い」だ!

 

それでは早速行ってみよう!

 

アタランタ

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まずはアタランタ。もはや「中堅」という枠組みを脱した感すらあるベルガモの強豪だ。昨季のヨーロッパリーグでの健闘が記憶に新しい。今季もヨーロッパリーグ出場争いでは本命といえる存在だろう。イタリア屈指の戦術家ジャンピエロ・ガスペリーニの下、さらなる上位進出が期待されている。

 

フォーメーションは3バックをベースに、3-4-1-2や3-4-3を使い分けるのが特徴。昨季の躍進を支えたMFブライアン・クリスタンテのローマ移籍、DFマッティア・カルダーラのユヴェントス復帰(後にミランへ移籍)など主力を複数名放出したものの、かつてミランにも所属した実力派MFマリオ・パシャリッチや、新ストライカーとして期待されるFWドゥヴァン・サパタらを獲得。戦力に不安はない。

 

注目の選手

アレハンドロ・ゴメス

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セカンドトップや左ウイングを主戦場とするアルゼンチン代表アタッカー。165cmと小柄だがキレのあるドリブルで相手守備陣を切り裂く。チャンスメイク、得点のどちらも行える選手なため、相手DFにしてみればたまったものではない。愛称は「パプ」。

 

 

フィオレンティーナ

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こちらは日本人には馴染みのあるクラブかもしれない。かつて中田英寿も在籍したフィオレンティーナだ。「ヴィオラ(紫)」を基調としたチームカラーは非常に美しく、新ユニフォーム発表のたびにセリエAのファンたちはその気品あふれるシャツに見とれてしまう。今季はGKアルバン・ラフォンやFWマルコ・ピアツァ、FWケヴィン・ミララスらを補強し、欧州進出も射程圏内に見据える。

 

フィオレンティーナは今年3月、主将を務めていたDFダヴィデ・アストーリが心臓発作のため急逝。イタリアのみならず、サッカー界全体が悲しみに包まれる出来事だった。ピッチ内外で人格者として知られたアストーリ。プレーのみならず、その振る舞いは多くの若手のお手本となっていたはずだ。今は亡きカピターノの思いを胸に、誇り高きヴィオラのユニフォームを身に纏って戦うフィオレンティーナ。あなたもぜひ応援してみてはいかがだろうか。

 

注目の選手

フェデリコ・キエーザ

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右ウイングを主戦場とするイタリア代表FW。スピード溢れるドリブルが最大の武器だ。弱冠20歳ながらフィレンツェでは既にアイドルとなっている。未来のイタリア代表を背負って立つ選手として期待は大きい。父エンリコもかつてフィオレンティーナでプレーした元選手。

 

 

トリノ

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続いてトリノ。セリエA7回、コッパ・イタリア5回の優勝実績を持つ古豪である。移籍市場での主な動きは何といってもMFロベルト・ソリアーノとFWシモーネ・ザザの獲得だろう。彼らの加入により戦力値を大幅にアップさせたトリノは、ヨーロッパリーグ出場権獲得へ闘志を燃やしている。ちなみに「トリノのクラブといえばユヴェントス」というのが世界的な認識だが、実は現地トリノ市では違う。ユヴェンティーノよりはトリニスタの方が数は多いそうだ。

 

アタランタと同じく、3バックをベースとした戦い方がトリノの基本戦術。かつてナポリを躍進させた指揮官ワルテル・マッツァーリが指揮を執る。前述のソリアーノやザザを含め、FWアンドレア・ベロッティやDFニコラ・エンクルなど有力プレーヤーが多数在籍しており、今季のダークホースとなり得る存在と言えるだろう。

 

注目の選手

ニコラ・エンクル

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3バックの中央でプレーするトリノ守備陣の要。ワールドカップ2014年大会にもカメルーン代表として招集され、主力としてプレー。昨年はアフリカネーションズカップのトロフィーも掲げている。身体能力だけでなく、機器察知能力に秀でておりカバーリングもうまい。足元の技術も非常に高く、攻撃の起点となる事も可能。

 

 

 

 

サンプドリア

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最後はジェノヴァの雄・サンプドリアだ。同じジェノヴァを本拠地とするジェノアとはライバル関係にある。昨季は怒涛の快進撃を見せ、ヨーロッパリーグ出場権獲得へあと一歩まで迫ったが後半戦に調子を落としてしまい結局10位でフィニッシュ。非常にコンパクトなサッカーで評価も高かっただけに、悔しさはひとしおだろう。昨季からの巻き返しを図るサンプは、今季も知将マルコ・ジャンパオロの下上位進出も狙う。

 

基本布陣は4-3-1-2。中盤3センターを中心にボールを保持し崩していくサッカーが特徴だ。昨季その3センターで中心的役割を担っていたMFルーカス・トレイラやフィジカルお化けFWドゥヴァン・サパタらが退団したものの、同じく主力のデニス・プラートは晴れて残留。有望株のMFヤクブ・ヤンクトやMFアルビン・エクダル、DFロレンツォ・トネッリなど実力者を次々と補強し戦力はアップした印象すらある。新戦力が噛み合えば上位進出も夢ではない。

 

注目の選手

デニス・プラート

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ベルギーの名門アンデルレヒトの下部組織出身の若きゲームメーカー。今季から背番号10を背負う。元々トップ下の選手だったが、その高い戦術眼を買われジャンパオロの手でインサイドハーフにコンバートされた。高い技術と広い視野がストロングポイントで、ジャンパオロ戦術の肝と言える存在だろう。

 

 

いかがだっただろうか?今回は上位勢6チームに続くと予想される4クラブにスポットを当ててみたが、魅力的な要素を抱える中堅クラブは彼らだけではない。ボアテングを獲得したサッスオーロやセリエAの舞台に舞い戻って来たパルマなど、どのチームも非常に興味深いのだ。一度ハマると抜け出せなくなる「準・強豪クラブ」の魅力、あなたも取り憑かれてみては...?