Lo Stadio Giapponese

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セリエA名門クラブの黄金期と低迷期を振り返る。ユベントス・ナポリ・ローマ編

昨季のセリエA三強、ユベントス、ナポリ、ローマはそれぞれスクデット獲得経験のある名門クラブだ。しかし、彼らはいずれも苦しい結果の続いた低迷期を経験している。今回は、名門クラブの黄金期と低迷期にスポットを当て、セリエAの歴史を振り返る。

ユベントス

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黄金期:2011年〜現在

国内リーグ7連覇中の絶対王者の黄金期は、まさに今現在だろう。

2010年にアニェッリ会長・マロッタGD体制に移行し、2011年にはイタリアで初となるクラブ保有のスタジアムを建設。そこからはライバルを一切寄せ付けず、まさに「一人勝ち」の状態を続けている。

現体制ではまだ欧州のタイトルを獲れてはいないものの、直近5シーズンで2度チャンピオンズリーグ決勝進出を果たすなど、実績は十分だ。

また、今季はレアル・マドリードからクリスティアーノ・ロナウドを招き入れ、国内8連覇と悲願の欧州制覇へ向け戦力をさらに充実させた。

低迷期:2006年〜2010年

クラブ名が意味する通りの「青春」を謳歌するユベントスは、実は最近まで苦しい時期を過ごしていた。

2004-05シーズンと2005-06シーズンにスクデットを獲得したものの、八百長への関与が疑われ、この2つのタイトルを剥奪される。さらに、クラブ史上初となるセリエBへの降格処分を受け、タイトルだけでなく多くの主力選手も失うことになった。

しかし、厳しい処分が課された一方でブッフォンやネドヴェド、デル・ピエロといったメンバーは残留し、現在の黄金時代につながる原動力となった。

ナポリ

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黄金期:1986年〜1990年

現在のナポリには、エースナンバーである背番号10番の選手がいないのにお気づきだろうか。実は、ナポリではクラブのレジェンドであるディエゴ・マラドーナに敬意を表し、彼が着けていた10番を永久欠番にしている。

そのマラドーナは、1984年、バルセロナからナポリへ当時史上最高額の1300万ドルで移籍し、黄金時代を築いた。1年目から得点を量産し、1986 -87シーズンと1989-90シーズンのスクデット獲得に大きく貢献した。

低迷期:1998年〜2007年

1991-92シーズンを4位で終えてからは、ナポリは徐々に経済的な衰えを見せ始める。

ゾラ、フォンセカ、フェラーラ、カレッカといったスター選手は全て1994年までに退団し、1997-98シーズンにはセリエBへの降格が決まってしまう。その後は、1部と2部を上下する厳しいシーズンが続き、名門から「エレベータークラブ」への転落を味わった。

2004年には財政破綻を起こし、クラブ史上初となるセリエCへの降格を命じられてしまったが、ここで現在のオーナーで映画プロデューサーでもあるデ・ラウンレンティス会長がクラブを買収。わずか3年でのセリエA復帰を果たし、近年のスクデット争いの筆頭候補としてリーグを盛り上げる存在にまでナポリを立て直した。

ローマ

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黄金期:1980年〜1986年

1951-52シーズンを除き、クラブ創設以来トップディビジョンに君臨し続ける名門ローマは、1980年から黄金期を迎えた。

1980-81シーズンにコッパ・イタリアを制し、1982-83シーズンにはクラブ史上2度目となるスクデットを獲得。1985-86シーズンまでの6年間の間に5つのタイトルを手に入れている。

また、ローマは近年も成長を見せており、中田英寿を擁した2001年にセリエAを制覇してからは、現在まで9度リーグで2位につけている。

特に、17-18シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ準々決勝で、優勝候補のバルセロナ相手に演じた大逆転劇は多くのファンの心を揺さぶった。

低迷期:1986年〜2000年

黄金期を迎えた直後、ローマは苦しい時代を送ることになる。2001年のスクデット獲得まで、なかなかセリエAで好ましい成績は残せず、一時は12位にまで順位を落とすこともあった。

クラブのレジェンドとして親しまれるフランチェスコ・トッティは、ローマから離れず、この厳しい時代を支えたことが一因となりファンに強く支持されている。

次回はミラノの2クラブとラツィオを特集!

今回取り上げたクラブはいずれも大きな成功を残すクラブだが、その影に苦しい経験があることは間違いない。

次回は、ラツィオ、インテル、ミランの黄金期と低迷期を振り返る。