クリスティアーノ・ロナウドの移籍以降、欧州最高峰の舞台の三連覇という偉業を成し遂げたレアル・マドリーが不振に陥っている。マドリー以前に絶対的であったブンデス・リーガのバイエルンも、数年前の輝きが徐々に色褪せつつある。イタリアのみならず、欧州サッカー全体が過渡期にあるのかもしれない。かつて絶対的であったセリエAの軍勢が衰退していったように。
ナショナルチームではクロアチアやセルビアといった旧ユーゴスラビア諸国が台頭し、クラブではPSGやユヴェントスがCL優勝候補筆頭として再び名をあげるようになってきた。CLの舞台に目を向けると、10月24日現在、セリエAの4チームは全てグループリーグの上位2位までに位置している。セリエ復興の日は遠くない。
我らがスタジャポもそんなセリエAを東の果てから応援すべく、現在全20チームの戦力分析に取り組んでいる。第1回ではナポリやヴィオラといった高い攻撃力を誇るチームを紹介した。第2回となる今回は昨季そんな前回チームを上回る得点数を記録したチームと、欧州の舞台で大躍進をはたしたクラブを含む4チームをお届けする。
ラツィオ
昨季は最終節までCL出場争いを演じ、10年ぶりの夢舞台への復帰へ紙一重のところまで迫った。セリエAとELで得点王に輝いたインモービレを中心とする自慢の攻撃陣に加え、アチェルビや、ルイス・フェリペといった守備陣が安定すれば、今シーズンこそCLへの切符を手に入れられるはずだ。(ラツィオタロー)
Ryosuke:
アルベルトやチーロらの前線を見れば攻撃力がこれだけ高いのも納得ですね。
Dino:
アンデルソンは移籍しましたが、コレア獲得、セルゲイ残留、カイセド覚醒と攻撃陣のクオリティは上がってると思います。
kyazu:
デ・フライ退団がシーズン中盤以降の守備にどう響くかというところが最大の懸念点ですかね。
ラツィオタロー:
現状インモービレのおかげでどうにかなってる感が否めないので、セルゲイやアルベルトの奮起、そして、コレアとベリシャといった新戦力に期待したいです。
ボローニャ
監督はご存知フィリッポ・インザーギ。昨季のエースであったヴェルディの穴を埋めるべく、デンマークの名門コペンハーゲンで昨季2桁得点をあげたサンタンデールを獲得。デストロやポーリ、パラシオ等、セリエでは名の知れた選手も多く所属しているが、今季はここまで攻撃云々よりも守備が崩壊している。早急な組織の建て直しが必要だろう。(kyazu)
Dino:
今季のボローニャには正直怖さを感じませんね。
kyazu:
インザーギに関してはキャリアの軸となる戦い方がイマイチ見えてきません。
ラツィオタロー:
ピッポはシーモの戦術を参考にしているらしいのですが,守備を見る限りよくないところだけラツィオと同じになってる感じですね。
Yotaro:
彼はミランのレジェンド監督ガチャに巻き込まれた感があるので、負けずに頑張って欲しいのですが...。
ウディネーゼ
17-18シーズンは終盤でクラブ記録となる大型連敗を喫し、中位固めから一転、残留争いに巻き込まれた。今季より指揮を執る36歳の青年監督・ベラスケスは過去に2度残留の危機からチームを救った経験があり、地力で劣る相手との対戦に期待がかかる。10番のデ・パウルが奮闘中だが、CL出場権を獲得した11-12シーズンのように上位に返り咲くためには他の選手の奮起が必要だ。(ラツィオタロー)
Yotaro:
昨季あれほど泥沼化するとはシーズン前半戦じゃ思いませんでした。チームのムラの多さをフォファナが体現していると思います。
Dino:
ただのイメージかもしれませんが、毎年セリエ初挑戦選手が多すぎる印象があります。そのため安定感に欠けるのかなあと。
kyazu:
確かに最近の成績は芳しくありませんが、未だに育成といえばウディネの名前は上がってくると思いますね。
Ryosuke:
デ・パウルの台頭はさすがですよね。ユーヴェ戦ではマンドラゴラを2トップの一角に置いてビルドアップの阻害を試みたりと面白いアイデアを持っているなという印象を受けました。
ローマ
昨季のCLベスト4という大躍進は記憶に新しい。一方でナインゴランやストロートマンといった精神的支柱を失った今季はなかなか調子が上がりきらない。セリエ屈指の守備陣も安定感を欠いている。新戦力が噛み合えば一気に浮上してくる可能性もあるが、デ・ロッシ頼みのメンタルを奮い立たせる気概が第一の課題か。(kyazu)
Ryosuke:
パストーレのヒールでのゴールが一時期話題となってましたが、ユヴェンティーノにとってのヒール役であるナインゴランがいなくなったのが寂しいです。
ラツィオタロー:
主力選手の放出は痛手だったかなと思います。ただ、実力ある新加入選手が馴染んでくれば順位を上げてきそうです。次のダービーはラツィオが勝ちますけどね。
Yotaro:
確かにそうなれば監督の迷いも消えると思うのですが...。試合運びのプランがまだ未完成だと感じます。
Dino:
ジェコへの依存度が相当高いですね。ストライカー依存はどこのチームにも見られる現象ですが、ローマは特に際立っている印象を受けます。盛り返しに期待!
おわりに
昨季攻撃陣が素晴らしい結果を残したラツィオと、強固な守備とクオリティの高い中盤で大躍進を果たしたローマのダービーは、現在不調に苦しむローマが圧倒した。しかし、ラツィオはナポリ、ユーヴェ、ローマに敗北を喫したのみで格下相手に取りこぼしをしていない。果たしてこれが最終順位にどう影響してくるのか。はたまた次のダービーではどちらが勝つのか。後半戦注目の1戦になりそうだ。
また、ラツィオが戦うダービーは例年に比べて一つ多い。もしもこのままピッポ・インザーギがボローニャを指揮し続ければインザーギ・ダービーがセリエAの舞台で繰り広げられることになる。こちらの1戦は12/26に予定されている。見逃す手はない。
今季一躍注目銘柄に躍り出たウディネーゼのデ・パウルも冬のメルカートを迎える前にチェックしておく必要があるだろう。素晴らしいシュートセンスとキレのあるドリブルに思わずため息が出るはずだ。
次回はデ・パウルと共に今季のセリエを賑わせているあの選手を擁するチームを含む4チームをお届けする。是非、ご一読いただければと思う。
企画担当記者一覧
ラツィオタロー Lazio Japan (@lazio_jp) 個人ブログ『やや日刊ラツィオ』
Dino:FVCG (@dino_1906) 個人ブログ『トーロクロニクル』
kyazu (@serientina) 個人ブログ『アルノ川の畔から』
Yotaro:Giappone Clivense (@Chievo_Giappone) 個人ブログ『365gialloblu』
Ryosuke (@forthejuve8) 個人ブログ『Fino Alla Fine diary』
番外編~スタジャポdiary~
Yotaro:
【タスク】TWICEの推しメンを決める(自由課題)
kyazu:
TWICEはみんな顔が細長いのでもっとタマネギみたいな子が欲しいです
Yotaro:
こんな感じのTWICEメンバーいませんか?
Yotaro:
(いないんだ)
ラツィオタロー:
残念ながら皆さんの好みをTWICEに合わせていただくしか...
ラツィオタロー:
選手を戦術に当てはめるのではなく、戦術に選手を合わせるみたいなもんです(?)
Dino:
とりあえず宿題として
・CHEER UP
・SIGNAL
・KNOCK KNOCK
この三曲のMVを見てきて下さいただし韓国語版で!
ラツィオタロー:
kyazu:
この審判随分偏ったジャッジしますね
kyazu:
チアアップ確認しましたが、判定は覆りませんでした
Dino:
次、シグナルです!
kyazu:
残念ながらエリア内でハンドはありませんでした
Dino:
FICGに抗議します
~続く(続かない)~