憧れの選手はStephan El Shaarawy。エジプト人の父を持つことからファラオーネという愛称でも呼ばれている。
(エルシャーラウィのミランからローマまでのプレー)
サッカーをしていた少年の頃、FWだった俺はミランのエルシャーラウィのプレーをテレビで見て一瞬で引き込まれた。スピードのあるドリブルに多彩なテクニック、ド派手なヘアースタイルその全てが俺にとって魅力的な選手だった。録画したミランの試合を何度も見て、ファラオのプレーを真似しようとしていたくらい俺にとって憧れの選手なんだ。セリエAが好きなら誰もがご存知の選手であろう。
では、ここで彼の経歴を軽く紹介しよう。
2011年の夏にセリエBのパドヴァからミランへ移籍。
加入した当時、名だたるFW陣がミランに在籍していたがその中でもしっかりと試合に出場し結果も残していた。その後もリーグ戦、CLなどの重要な試合でもしっかりと結果を残しミラニスタを魅力していた。しかし、負傷に悩まされることが多く2013年からはなかなか結果も残すことが出来ず出場機会にも恵まれなかった。
そんな難しい時期にプレーをしている中、14/15シーズンの第11節のサンプドリア戦で決めたゴールが俺の中で1番気に入っているゴールだ。そのゴールは彼にとって622日ぶりのゴールだった。彼は得点に飢えていた。そしてゴールを決めた直後はピッチにうずくまり、余韻に浸るシーンも見られた。
それくらい重要なゴールだったし、俺にとっても嬉しいゴールだった。
(14/15シーズン Milan vs Sampdria)
2015年7月にファラオはミランからモナコへと買取義務のopが付いたレンタルで移籍。しかし、モナコは買い取らないことを決定。2016年の1月にはローマへの半年間のレンタルで移籍。Serie Aに帰って来る形となった。
そしてローマではかつてのような輝きを放った。多くのゴール、アシストを記録した。ミラニスタである俺も、ミランではないチームとは言え彼が活躍する姿を見るのはとても嬉しかった。
(ローマ時代のゴール集)
そんな中、去年の夏には中国移籍が噂された。まだ26歳でイタリア代表でもプレーしている彼が中国のクラブになんか行かないだろうと思っていた。そしてその中国クラブ(上海申花)からのオファーを断ったという報道を見た時、そりゃそうだろうなと思ったと同時に安心した気持ちもあった。
しかし、2度目のオファーが来て彼はそれを受諾したのだ。信じられなかった。
憧れの選手がまさかそんな年齢で中国リーグに移籍するなんて思ってもいなかったから。まだまだイタリアでプレーを見たかったし個人的には非常に残念な移籍だった。
それでも彼が決めたことだし、今でも彼のことを応援している。
またいつの日か、ミランで、そしてイタリアでプレーするファラオを見れる日が来ることを願っている。
【ファンが作るセリエA歴代選手名鑑】
File No. 13
Stephan El Shaarawy
文:竹(@takeSC_7)