自分はユヴェントス、アズーリを応援し始めて7、8年程であるが、死ぬまで忘れられないであろう試合は1つある。それがは17-18シーズンCLトッテナム戦の2nd legだ。
1st legではホームで幸先よく先制したものの、終わってみれば2-2。このシーズンのユーヴェを一言で纏めると「微妙」な完成度だった。2ndlegへ不安を残しながら準備を進めていた矢先に2018年3月4日「アストーリの急死」が起きてしまった。2nd legの3日前の出来事である。
自分はこの出来事に腰が砕ける様なほどの衝撃を受けた。想像ではあるが、自分でこの状態に陥ったのに、選手達がまともな精神状況で無かったであろうと思う。
ユーヴェは2nd legでは腕に喪章を付けて戦っていた。僕は「何とかアストーリの為に勝利で終わって欲しい!」という思いで試合を見ていた。選手や監督も勿論その気持ちで一杯であっただろう。だが、そう上手くはいかなかった。
この試合を簡単に説明すると、前半はスパーズの強力な攻撃陣に圧倒され、防戦一方。そして失点をし、AG方式でも不利な状況に立たされながらも、後半アッレグリのマジックの様な采配からイグアインの同点弾、ディバラの逆転弾で大逆転勝利を収めたといった感じだ。
この試合で象徴的なシーンはやはり、アッレグリの采配とイグアイン・ディバラの活躍だ。だが、僕にとって1番感動したシーンはディバラの得点後、試合終了までの約25分間である。スパーズにとっては攻めるしか無い状況で襲ってくる攻撃は見てても迫力が凄かった。だがそれ以上に迫力があったのは、アズーリでアストーリと共に戦っていたブッフォン、バルザーリ、キエッリーニだ。
この試合、完璧とは程遠い守備であったが本当に必死に守っていた。残り25分間に関しては言葉には表しづらいが「思い」を感じた気がした。僕はまだ試合が終わっていなかったのに、涙が止まらなかった。こんな感覚を味わったのは初めてだった。
試合翌日、ユヴェントス一同はトリノではなくフィレンツェに向かった。アストーリの葬儀の為である。セリエが好きな人ならわかるが、アストーリのいたヴィオラとユヴェントスは犬猿の仲だ。だが、ユヴェントスの行動にヴィオラサポから拍手を受けた。試合会場が「サッカーの聖地ウェンブリー」だったのは運命だったのかもしれない。
【忘れられないあの試合】
17-18シーズン CL
Tottenham VS Juventus
1-2
白黒コサック(@NBCossack)