Lo Stadio Giapponese

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ファンが作るセリエA歴代選手名鑑〜レオナルド・ボヌッチ〜

 「俺たちの憎めない元裏切り者」

 

 自分がユベンティーノになったきっかけは、2010年南アフリカW杯である。当時小学5年生の僕はアズーリのユニフォームに魅了された。(w杯の結果には触れないで下さい)

 

 自分がユーヴェを好きになった理由の選手はブッフォンだが、この場では僕がユベンティーノになった10-11に加入した選手について書こう。その選手はバーリでブレイクしたレオナルド・ボヌッチ。(ミラニスタはブラウザバックをオススメします笑笑)

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 昨年CL圏を逃し屈辱の7位となった低迷しているイタリアの貴婦人が、守備の再建を無名の若手に託した。

 当時欧州の中でも相棒のキエッロはまだ26歳、ボヌッチも23歳という若手CBコンビだった。ここ5年「ボヌる」という言葉が良く使われいるが、今思うとまだ可愛い方だった。

 この頃から鉄のメンタルは健在で、ユーヴェという大きなプレッシャーの中で萎縮せず、伸び伸びとプレーしてミスる・・・

 

 しかし冬の移籍市場でボヌッチを世界最高峰のDFまで成長する要因となった選手が加入した。ヴォルフスブルクからわずか30万ユーロで獲得したバルザーリ。翌11-12シーズンにコンテが就任し、徹底的に鍛えられ、俗にいうBBCが形成された。司令塔のピルロ対策と質の高いCB、中盤を共存する為にコンテが出した答えは3-5-2だった。

 レジスタにピルロを置いて両脇にビダルとマルキージオでサポート、最終ラインからの配球に優れたボヌッチを3バックの中央に置いて、両脇にキエッロとバルザーリでカバーする事によって、中央の守備力とピルロがマークされた時の展開力を保証した。

 このBBCによって多少守備力に不安があるが、現代サッカーに必要不可欠の最終ラインからのフィードという武器を持ったボヌッチを最大限に活かすシステムが完成した。

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 14-15シーズンからアッレグリが就任し、BBCによる堅固な守備で2度のCL準優勝を果たしたが、16-17シーズン終了後に事件が起こる。

 たびたびアッレグリと衝突しベンチ外になったりする事もあったボヌッチだが、アッレグリと喧嘩別れで遂に宿敵ミランに移籍してしまう。ボヌッチと共にユーヴェを見て育った自分にとっては衝撃だった。

 これが「17-18ボヌ家出事件」である。16-17のパフォーマンスによってミランではカピターノで向い入れられたが、結果はパッとしなかった。古巣相手となるユーヴェ戦で流石にやらないと思ったが、いつものゴール後のクルクルをやってきて笑えた。もっとも、試合はユーヴェが勝ったので笑えたのだが。

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 家出事件から一年後の夏、ロナウドがユーヴェに加入するという衝撃と共にあの男がミラノ旅行から帰ってくる。ちゃっかりロナウド移籍の裏に実質カルダーラとトレードの形でわずか一年で戻ってきたのだ。もちろんアタランタでブレイクしたカルダーラを手放して、裏切り者のボヌッチを戻す事に関して賛否は分かれた。

 ただ、個人的にはバルザーリ最終年にBBCをまた観れるのがとても嬉しかったし、調子はまだ戻ってきて無かったがキエッロとハグする場面はたまらなかった。

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 アトレティコ戦で1stレグはやらかしたが、キエッロの「相棒」としては及第点のシーズンであった。ちなみに18-19ホームエンポリ戦を現地観戦たのだが、鉄人で有名なボヌッチはこの日はベンチでお休みであった・・・

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 19-20では、シーズン序盤にキエッロの長期離脱の影響で年功序列!?でまさかの(仮)カピターノに就任。移籍市場の目玉となったアヤックスから来たデリフト、サッスオーロから獲得した容姿は2代目モンテーロのデミラルが加入しCBの層は厚くなったが、まさかのボヌッチは絶好調。1年間のリハビリとキエッロ離脱による責任感か、攻守に渡ってハイパフォーマンスでユベンティーノを驚かしている。キエッロが復帰してボヌッチがキャプテンマークを渡す時、ここまで成長したなと感動した。

 

 今までの経歴と感想について書いたが、ボヌッチの本当の魅力はピッチ外にある。

 「カルチョ2002」11年5月号から引用すると、「ユベンティーノには勝利の価値がある、問題はオレたちチームなんだよなあ・・・」という頑張れよっていう迷言があったり。

 2012年に起きた強盗が拳銃を向けて腕時計を要求した事に対し、ボヌッチは時計を渡すフリをして顔面にパンチをお見舞い。その後ボヌッチは捕まえようとしたが、強盗は「お前は正気か」と言い残し逃走。これは鉄のメンタルというのか?笑

 

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 ボヌッチの息子は2人いるがロレンツォ君は同じ街のトリノの熱狂的なサポーター。そのロレンツォ君はユーヴェの優勝セレモニーで涙を流して拒否。日本のプロ野球で表すと父は巨人の選手で息子はヤクルトのファンみたいな関係性である。

 最後に12-13審判批判で出場停止となったボヌッチは、ヴィオラ戦のゴール裏に参戦しサポーターと一緒に応援し楽しんでたなど、チームを愛しサポーターに愛されてたボヌッチ。

 


 自分は捻くれていてディバラやロナウドでは無くボヌッチが好きだけど、何も考えずに発言して色々失敗したりするボヌッチと自分が似ている所があるから好きになったのだと思う。

締めになるが現地でもボヌッチに対しては・・・だそうだ。笑

 ユーヴェで育ち活躍して一時は家出したけど、また戻ってきたバカでアホでメンヘラなボヌッチをこれからも愛情と共に叩きながら応援していきたいと思う。

 

 長くなりましたが最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

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【ファンが作るセリエA歴代選手名鑑】

 

File No. 21

 

Leonardo Bonucci

 

 

ジェホ(@juvesr27)